入門講座 運動療法の基本中の基本・5
動作練習の基本
竹中 弘行
1
Takenaka Hiroyuki
1
1湯河原厚生年金病院リハビリテーション室
pp.411-420
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101178
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はじめに
診療報酬においてリハビリテーション料の算定上限が設けられ,病棟における日常生活動作へのセラピストの関与が増加している.われわれセラピストには,機能的治療場面のみならず,日常生活動作の指導場面において動作の特徴を分析し,残存能力を引き出しうる環境設定や課題を選択すること,そして,患者の環境の一部として介入し,患者が行為の質的多様性を獲得していけるよう援助ができる治療技術が求められている1).
これらを実現するために,われわれセラピストは患者の動作の特徴を知ると同時に,自分自身の知覚システム2,3)の精度を高め,患者の傾向に合わせて探索的に動ける運動の多様性を獲得することが必要である.
本稿では,動作練習の基本として,セラピストが行う治療的誘導に視点を置き,設問に対して解説する4~6).
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