理学療法臨床のコツ・4
基本動作練習のコツ―歩行練習のコツ①
嶋田 誠一郎
1
Seiichiro Shimada
1
1福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.334-335
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101648
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歩行練習の安全性
小児を除いた対象者の歩行能力の改善を阻害する因子の1つとして,恐怖感がある.特に転倒経験が病状と関係しているようなケースでは要注意である.理学療法士は,対象者が視覚的に感じる恐怖感を最小にするようナイーブに環境への配慮をする必要がある.対象者を歩行介助あるいは誘導する際の理学療法士の立つ位置にも注意が必要である.対象者が転倒の不安を感じる方向や箇所数は様々であり,膝折れのような下方崩壊型の転倒不安がある場合は,より近くに立たないと不安は拭えないし,前方および後方にも不安がある場合は両方向への安心感を与える必要がある.
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