書評
―鈴木重行(編)―「アクティブIDストレッチング」
伊藤 俊一
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
pp.656
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101002
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近年,特に軟部組織に由来する痛みに対して,解剖学・生理学・運動学的理論を根拠とした臨床での治療手技として,実践的ストレッチング法が数多く報告されている.
このような中で,「IDストレッチング(Individual Muscle Stretching:個別的筋伸張法)」は,従来までのストレッチング法とは一線を画し,神経生理学的知識を基盤として,関節の運動方向だけでなく筋の走行や特徴を理解して筋緊張を緩和するための方法として1999年に初版が発刊された.2005年には,IDストレッチングを用いて関節可動域拡大や疼痛軽減効果をより高めるために不可欠な評価精度を向上させるための方法として「ID触診術」が発刊された.また,2006年にはさらにその科学的根拠を掘り下げた「IDストレッチング第2版」となって,単に軟部組織を伸張すればよいという考えを払拭して医療界のみならずスポーツ界などでも幅広く用いられる秀逸の技術書となった.
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