書評
—鈴木重行(編著)/平野幸伸・鈴木敏和(著)—「ID触診術(第2版)—Individual Muscle Palpation」
沖田 実
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1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科運動障害リハビリテーション学分野
pp.363
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200186
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このたび,鈴木重行先生編集の『ID触診術 第2版』が上梓された.いうまでもなくIDとはindividualの略称であるが,本書では「個別の骨格筋」という意味合いで用いられている.理学療法士や作業療法士を中心としたリハビリテーション専門職ならびにスポーツトレーナーなどにとっては,個々の骨格筋の触察は筋緊張異常や筋性拘縮などといった骨格筋病変の把握,あるいは痛みの発生源やその原因の探索などを進めるうえで必須の評価技術であり,本書の初版はその意味でバイブル的な役割を担ってきたと思っている.
そして,今回の改訂では初版の読者からのリクエストに応えるようさらに改良・工夫が施されており,学生や新卒者といった初学者にとっても活用しやすいものになっている.特に,骨格筋の触察の基本事項が整理され,骨学の講義・演習にも利用できるほどのボリュームをもって骨格筋の触察の際のポイントとなる骨のランドマークについて解説されている.
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