特集 「腰痛症」の要因と理学療法
腰痛症に対する物理療法と装具療法
森井 和枝
1
,
相馬 光一
1
,
藤縄 光留
1
,
伊藤 康雅
2
Morii Kazue
1
1神奈川リハビリテーション病院
2歯科伊藤医院
pp.131-137
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100647
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はじめに
厚生労働省が発表した2004(平成16)年度国民生活基礎調査の概況によると,病気や体調不良などの自覚症状があると回答した総数は全体の32.2%にも達し,男性ではその症状の第1位が腰痛,女性でも第2位であった.人間が二足歩行を始めたときから,腰痛は人類にとって免れることのできない病態となった.腰痛症は整形外科的分野のみならず,臨床解剖学,神経生理学,心理学など多方面からの検討がなされている.本稿では,筋力低下や肥満,TMS(tension myositis syndrome:緊張性筋炎症候群)理論に代表される阻血性の痛みや腰部筋筋膜炎,長期にわたって痛みが繰り返されるような慢性期の“いわゆる腰痛症”に対する物理療法と装具療法について,その効果と限界について述べる.
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