講座 臨床から公衆衛生へ
腰痛症
金田 清志
1
1北海道大学整形外科学
pp.804-806
発行日 1980年11月15日
Published Date 1980/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206197
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臨床像と病態生理■
腰痛症とは病名ではなく,腰痛を引き起こす疾患の総称である.腰痛を引き起こす原因は複雑であり,腰痛と一口にいっても,その表現は患者個々人により異なる."だるい","重だるい","ズキンズキン痛む","刺しこむように痛い","腰から足に電気が走るように痛む","しびれて痛い"などと種々様々である.また疼痛の場所も異なり,腰部痛のみのもの,腎部痛や下肢痛をも伴うものといろいろであり,運動痛の場合や自発痛の場合もある.
常時軽いが鈍痛が持続性のもの,急に腰痛が起こって激烈なもの,一日の生活の中でも時間帯や生活動作によって異なるもの,など腰痛の内容には千差万別のものがある.
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