とびら
先輩の教え
田中 恭子
1
1医療法人ペガサス馬場記念病院
pp.705
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100551
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学生時代のことである.実習中悩む私に,先輩が「たかがPT,されどPT」と励ましてくれた(本文中,PT=理学療法士).「PTって何ができるんだろう.」“医師の指示に基づいて患者の基本的動作能力を改善するため,impairment, disabilityに対して治療する…”と授業では習った.でも,医学的知識は医師に勝るはずがなく,日々の病状については看護師が,介護方法は介護士が優れているに決まっている.「PTって何?」そのころはPTの認知度はほとんどないといえる状況であったと記憶している.
あれから20年足らず.政治家や元プロ野球の監督など,著名人が脳血管障害を発症するたびにPTという職業はメジャーになってきたように感じる.「仕事は何ですか?」と初対面の人に聞かれても説明に要する時間は格段短くなり,一度の説明で理解してくれる人が増えたことは喜ばしい.
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