教育月評
逝いて還らぬ教え児よ
伊ヶ崎 暁生
1
1国民教育研究所
pp.46-49
発行日 1971年8月25日
Published Date 1971/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906501
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教え子を再び戦場に送るな
すでに20年前,朝鮮戦争が日本を基地として激烈に展開されていたときでした。日本教職員組合(日教組)の第18回中央委員会(1951年1月24〜25日)の会場正面には,高々と“教え子を再び戦場に送るな”のスローガンが掲げられました。その半年前に,当時の米占領軍(連合軍)総司令官マッカーサー元帥の「指令」で,7万5000人に及ぶ警察予備隊が創設されました。それは現在の自衛隊の前身ですが,明らかに軍隊でしたし,日本の再軍備のはじまりでした。
このころ,日本の教師たちは,文部省の作成した「あたらしい憲法のはなし」という教科書(中学生用)などで,日本が二度と戦争をしないように,子どもたちに平和のたいせつさを教えていたのでした。
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