先輩からのエール
真の技術の習得に挑戦しませんか
砂川 勇
1,2
1藍野大学医療保険学部
2カルテンボルン・エビエントインターナショナル
pp.480
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100501
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私が理学療法士免許を取得したのは1968年で,その頃は日本のリハビリテーション医療のレベルを指して,欧米諸国から30年は遅れているだろうと言われており,1日でも早く追いつけ,追い越せという気構えで毎日を過ごしていたように記憶している.当時は,勉強をするにしてもリハビリテーション関係の出版物が少なく,また文献を検索する手段も知らず,欧米の訳本や医師による出版物が散見するくらいで,唯一の新しい情報収集手段は雑誌であり,広告の隅々まで目を通していたことが懐かしく思い出される.
以来30余年が経過し,理学療法士を取り巻く周辺が大きく変化した.職域は拡大され,今では医療機関のみでなく各種の施設・地域・在宅など,保健・福祉の分野でも理学療法が展開され,さらには一般企業や保健施設にまで拡大している.また,理学療法の業務内容(領域)も細分化・高度化が進み,それぞれの専門分野が確立されはじめている.また,以前は欧米の模倣が中心であった理学療法体系が,日本人による研究や開発が盛んになり,また出版物もわが国の理学療法士によるものが増加しており,喜ばしいかぎりである.
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