実習日誌
真の手習いを
村山 禮子
1
1日本専売公社東京病院検査科細菌室
pp.63
発行日 1977年1月1日
Published Date 1977/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201263
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実習とは"実際に習う"ことであって,百聞は一見にしかずということを,身をもって経験することではないでしょうか.マスメディムの学校ではできないことを,実習というマン・ツー・マンの個人教育によってマスターすることです.ですから,掃除の仕方から検査手技いっさいを,日々の業務の流れの中で学んでいくことなのです.また学校の教材のようにコースを整えてというわけには必ずしもいかないことを,心してください.1から始まり5にいき2になどということが,検査業務の中では往々にして出てくることですから.
とにかく学校で多くを学んできたでしょうが,自分を"白紙"にして技師の後をくっついて歩くことが実習の第一歩なのです.そしてその白紙に身をもって経験したことをより多く記入し,学校で学んだものと合わせて咀嚼してみてください.そうなれば,技師が検査をやっているのにお呼びでないからと,机に坐って本を読んでいるということはなくなるのではないでしょうか.積極的な態度こそ,大歓迎で友好関係もスムースに成立しようというもので,場合によっては採用などを考えながら見ているかもしれません.
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