特集 脳血管障害による摂食・嚥下障害の理学療法
脳血管障害患者の口腔ケア
大池 聡美
1
,
中島 由美
1
,
橋本 康子
1
,
小野 高裕
2
Oike Satomi
1
1医療法人社団和風会橋本病院
2大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座
pp.251-258
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100454
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口腔ケアは,「“口からおいしく食べること”を援助すること」1)や「口腔の疾病予防,健康の保持増進,リハビリテーションによりQOLの向上を目指した科学であり技術である」2)といった極めて広い概念をもって語られることが多い.その背景には,口腔ケアが訪問歯科診療や介護の現場といったスタッフや器材が制約された状況の中で取り組まれてきた経緯があると思われる.
近年,生命管理とQOLの維持・回復における口腔ケアの意義が広く認識され,医療・福祉施設において様々な取り組みがなされている.しかし,口腔ケアの対象者の身体状況や施設の環境は様々であり,個々の症例に応じてしかも効率的なケアを行うためのシステムはまだ確立しているとはいえない.
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