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文献抄録
慢性腰痛者はどのようにスピードを上げ,速度を落とすか?:歩行中の体幹-骨盤の協調運動および腰部脊柱起立筋活動
How do persons with chronic low back pain speed up and slow down?:Trunk-pelvis coordination and lumbar erector spinae activity during gait
関 公輔
1
1いわてリハビリテーションセンター
pp.799
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100398
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目的:健常歩行において,脊柱起立筋(ES)の活動と,体幹-骨盤間の回旋のタイミングは,歩行速度に応じて組織的に変化する.しかし腰痛(LBP)者においては,速度依存性の体幹-骨盤間の協調性がしばしば減弱する.体幹-骨盤の協調運動が全身的な歩行の安定につながるという仮説に基づいて,慢性のLBP者の歩行は加速時に体幹-骨盤協調運動が減弱すると考えられる.この予想を検証することを目的とした.
方法:被験者は,慢性LBP者12名(36.8±10.9歳)とし,対照群は健常者12名(30±8.0歳)が参加した.課題は,トレッドミル上にて自由歩行後,異なる6つの速度(6.2,1.4,3.8,5.4,2.2,4.6km/h)で歩行した.体幹部分の回旋角度の計測は,3Dアクティブ・マーカーoptotrak 3020を使用し,マーカーは,第3胸椎(T3),第2腰椎(L2)と仙骨の高さ,踵と第5中足指節関節に貼付した.ES活動は,表面筋電図を使用し記録した.歩行速度の動揺後の体幹-骨盤協調運動と腰部脊柱起立筋(LES)活動パターンの不変量と変化特性は主成分分析を使用し群間で比較検討された.
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