特集 理学療法と連携
リハビリテーション領域における連携の現状と課題
飯島 節
1
Iijima Setsu
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科
pp.715-720
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100383
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はじめに
リハビリテーションは極めて学際性の高い活動であり,多くの専門職者が同時にあるいは連続的に関わらなくてはならない.そのためリハビリテーション医療の分野では,チームとしての活動や専門職者間の連携のあり方が常に重要な課題となってきた.また,昨今の医療制度改革においては,リハビリテーションに関わる機関や施設の機能分化が進められており,その結果新たに機関や施設間の連携という課題も生じている.
一方,わが国ではリハビリテーションといえば専ら病院で行う身体機能訓練のことだという誤解が未だに根強く,医学的リハビリテーション以外の,社会,教育,職業などのリハビリテーション分野や,地域リハビリテーションへの一般の理解は極めて乏しい1,2).実際,医療以外のリハビリテーション分野は発展途上であり,医療機関と地域リハビリテーション活動との連携体制の構築も遅れている.
本稿では,リハビリテーション医療と地域リハビリテーション活動における連携の現状と課題,および今後の方向性について概説する.
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