特集 実践能力を高めるカリキュラム
理学療法学教育における実践能力を高めるカリキュラム
内山 靖
1
,
山路 雄彦
1
Uchiyama Yasushi
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.119-129
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100023
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わが国の医療体系の中に理学療法が明確に位置づけられて,40年が過ぎようとしている.長い医療の歴史の過程で理学療法が誕生し急速に浸透・発展している背景には幾つかの要素があるが,対象者のニーズに沿った実践能力が社会の需要に合致している点が大きい.理学療法士は,専門職として実践活動を客観的に示すための基盤作りに努め,理学療法学の確立に努力している.同時に,個々の対象者のニーズに沿うような個別性の高い効果的な実践活動を一瞬たりとも怠ったことはないはずである.
それにもかかわらず,卒前・卒後教育において実践能力に対する一層の改善を模索する必要があるとする意見が,理学療法士の中で高まっていることも確かである.自らに対する内省と後輩あるいは先輩に対する真摯な意見交換や提言は専門職として不可欠な要素であり,叡智を結集してよりよいものへ発展していくことは健全な姿勢といえよう.
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