特集 理学療法士の国際協力
学術・教育・組織を通じた理学療法士の国際協力
内山 靖
1
,
奈良 勲
2
Uchiyama Yasushi
1
1群馬大学医学部保健学科
2広島大学大学院保健学研究科
pp.1005-1011
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100608
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近年のわが国の社会情勢として,少子高齢化,個性化,マニュアル化,情報化,国際化などの特徴が挙げられる.パーソナルコンピュータの普及は,世界規模での情報交換を容易にし,価値観の多様化とともに世界標準化(グローバルスタンダード)を推し進めている.しかし,世界の国や地域では,政情不安による生活の困窮化や,安定した電気供給さえ困難であることも少なくない.医療の情勢にしても,欧米やわが国のように生活習慣病や高齢化に伴う介護予防が主な課題となる一方で,感染症対策に奔走するとともに基本的な医療システムの確立と専門職の養成が急務である国や地域が存在している.
本論では,国際協力のありかたを踏まえて,理学療法士の個人および組織での学術・教育活動を通じた国際協力についての現状と展望を述べる.
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