増刊号 臨床血液検査
II.止血機能検査
2.検査の実際と症例の解釈
2)凝固検査
B.症例呈示
(3)アンチトロンビンIII欠損,分子異常症
辻 肇
1
,
中川 雅夫
1
1京都府立医科大学第二内科
pp.274-278
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906531
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はじめに
血栓形成に,血管壁あるいは血液の性状の変化,血流の異常が関与することは,広く知られている.《血液性状の変化》として,血液凝固・線溶調節機構に関与する因子の遺伝的欠損あるいは異常が知られ,血栓症発症の病因として重要と考えられている.
本稿においては,先天性アンチトロンビンIII(ATIII)欠損症,分子異常症について自験例を紹介しながら小括する.
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