増刊号 誰でもわかる遺伝子検査
Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか
3.応用編—遺伝子検査を利用する
2)悪性腫瘍
(4)乳癌
須貝 幸子
1
,
三木 義男
1
1(財)癌研究会附属病院遺伝子診断部
pp.1079-1083
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906364
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はじめに
日本における乳癌の罹患率は約50人に1人,欧米ではおよそ10人に1人で発症頻度に日本と欧米とでは違いが認められる.しかし生活様式の欧米化に伴い,日本での乳癌の発症数は年々増加傾向にある.また乳癌の発症には遺伝的要因と環境因子などの外的要因が関与するといわれている.
全乳癌の5%程度に認められる家族性乳癌は,同一家系内に複数の乳癌患者が存在する場合をいう.また家族性乳癌は,乳癌の原因遺伝子の異常を遺伝的に受け継いだ場合のみならず,同一環境因子の影響を受けたことで発生する場合がある.
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