Japanese
English
臨床報告
男子乳癌の4例について
A report of 4 cases of male breast cancer
奥野 匡宥
1
,
曾和 融生
1
,
土肥 浩義
1
,
曺 桂植
1
,
尾松 準之祐
1
,
竹林 淳
1
Masahiro OKUNO
1
1大阪市立大学医学部第1外科
pp.1199-1205
発行日 1974年10月20日
Published Date 1974/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206128
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
男子に発生する乳癌は比較的まれな疾患で,諸家の報告1)2)3)4)5)によるとおよそ1%前後の発生頻度とされている.したがつて一般臨床家が遭遇する機会も少なく,本邦でも一研究施設から10例以上を報告しているのは癌研16)以外には見当らない.しかし,岡本,平井7)は1953年以前の本邦報告46例を集計し,その後泉雄8)も1954年から1966年までの本邦報告81例を集計して,本症の臨床所見について詳しく報告している.1968年7月第8回乳癌研究会において,本疾患が主題としてとりあげられており,最近では本疾患の診断,ならびに治療面に関心がもたれつつある.
著者らは当教室で経験した本症の4例(第1表)について,その臨床経過を報告するとともに1967年より1973年6月までの本邦報告57例について考察を加え報告する.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.