増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス
4.多糖類の日常染色法
PAS反応
宮平 良満
,
岩井 宗男
,
宮本 敬子
,
九嶋 亮治
,
岡部 英俊
pp.692-694
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905860
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目的
PAS反応(periodic acid Schiff reaction)は,糖質を過ヨウ素酸で酸化して生じたアルデヒド基をシッフ(Schiff)試薬で赤紫色に呈色する反応で,多糖類を証明するうえで最も代表的な染色方法である.
多糖類は通常,組成の違いから単純多糖類(グリコーゲン)と複合多糖類(粘液,アミロイド,核酸,糖脂質,その他)に分けられるが,組織および細胞診断学的にも多糖類を検出する目的で各種の染色法が利用されており,それぞれの染色方法に応じて陽性所見を示す多糖類の種類や色調も異なる.本稿では日常染色として主にグリコーゲン検出を目的として利用されているPAS反応について留意点も含めて記す.
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