増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス
3.線維素の日常染色法
AFIPのPTAH法
髙田 多津男
,
大崎 博之
,
中村 宗夫
pp.687-690
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905858
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目的
日常染色法の中でヘマトキシリンは,頻繁に使用されている.一方,組織内の他種類にわたる物質がヘマトキシリンと親和性を示すのも事実である.線維素,類線維素もその例外ではない.
AFIPの染色法はアメリカのArmed ForcesInstitute of Pathologyという,全米はもとより世界的にも有名な研究施設で開発された染色法で,その実用的価値に対しては高い評価を受けている.このことから,染色法の名称もAFIPの方法と呼ばれている.AFIPの染色法はリンタングステン酸ヘマトキシリン染色(phosphotungsticacid hematoxylin method;PTAH method)といえるもので,線維素,類線維素,横紋筋を中心に,細胞核,糸粒体,神経膠線維,膠原線維,軟骨基質,骨などを染め分ける.
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