増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル
第II章 組織学的検査
2.検体
2)検体の受付と処理
b)切り出し
岩井 宗男
1
,
宮平 良満
1
,
岡部 英俊
2
,
松本 正朗
3
1滋賀医科大学附属病院検査部
2滋賀医科大学臨床検査医学講座
3滋賀県立成人病センター病理部
pp.93-97
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903462
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はじめに
切り出しとは,臓器・組織から病理組織標本作製のために適した部位を選び,適した大きさや形に刃物で切り取ることである.最終的な形状はこの切り出しで決まり,適切な切り出しが正確な病理組織学的診断につながる.病変部位,その他関連部位から正しく欠落のない切り出しを行うには,病変に関する病理学的知識と臓器・組織の肉眼所見の誤りのないことが前提となるので,原則として切り出しは病理医みずからの手で行われる.臨床検査技師は切り出しの介助を行う場合があるので,切り出し方法については熟知することが望まれる.
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