Laboratory Practice 血液 骨髄塗抹標本の見かた
異常細胞の見かた・2 顆粒球系の異常
2.形態異常 細胞質と核の異常
中竹 俊彦
1
1杏林大学保健学部臨床血液学
pp.443-445
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905803
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はじめに
顆球系の異常は,顆粒の産生段階での異常が主である.代表的な異常は中毒性顆粒(toxicgranule)と,顆粒のない(低顆粒)好中球である.また,細胞質にデーレ小体(Döhle body)や空胞形成(vacuolation)などもみられる.
一方,核の形態異常は,倍数性の異常に基づく成熟好中球の過分葉(hyper segmentation)と,まれには2個の核をもつ異常がある.また,核の成熟異常にペルゲルの核異常(Pelger anomaly)に似た偽ペルゲル異常(pseudo-Pelger anomaly)がある.
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