増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 8 遺伝子関連検査
1.染色体検査
3)検査の実際 b)分染法による染色体同定
田村 高志
1
1杏林大学保健学部臨床遺伝学教室
pp.936-938
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905521
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はじめに
分染法の開発は染色体検査の第2期黄金時代といわれている.1970年代に入り,3)Hチミジンを利用した分染法に代わりQ,G,Rバンド法が次々と報告され,現在では分染法なしでは染色体検査の報告ができなくなっている.これらの分染法が報告されてからは,詳細な染色体解析が可能となり,新たな染色体異常症が報告されるようになった.
分染法による解析において,検査の基本は分析しやすい標本を,つまり重なりが少ない広がりのよい分裂像が多数見られる標本を作製する技術が必要である.
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