増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 3 血球形態検査
5.白血球機能検査
3)成績の評価とコメントの付けかた
東 克巳
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.803-804
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905469
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顆粒球機能検査
1.遊走能試験
図1に示すように,走化性因子に向かった遊走距離をchemotaxis:A,対照側の遊走距離をspontaneous migration:Bとすると,A/Bをchemotactic index,A-Bをchemotactic differentialとして表す.
遊走能機能不全としてはなまけもの白血球症候群や高IgE血症(Job症候群)がある.前者は好中球の運動能や殺菌能は正常であるが,ランダム運動や走化能が欠如する.後者は高IgE血症と好中球走化能低下が見られる症例である.しかし,いずれの場合も病因論としては確立されたものではない.
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