増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 3 血球形態検査
5.白血球機能検査
2)検査の実際 b)リンパ球幼若化試験
近藤 弘
1
,
小林 恵美
1
,
津田 泉
2
,
巽 典之
3
1大阪府立看護大学医療技術短期大学部臨床検査学科
2大阪市立大学医学部臨床検査医学講座
3大阪市立大学医学部臨床検査医学講座/血液内科
pp.800-802
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905467
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検査の目的と意義
末梢血液中のリンパ球の大部分は細胞周期のうえでは休止期にあり,刺激を受けて幼若化し,分裂・増殖することによってエフェクター細胞となり,免疫機能を発揮する.リンパ球幼若化試験はリンパ球が刺激に対して反応し,機能細胞に移行する能力を検査するin vitro検査法である.
リンパ球幼若化試験の目的の1つは,免疫不全を伴う疾患の病態を評価したり,免疫機能に影響する薬剤の使用時などに,治療効果や副作用を判定するために,リンパ球の免疫担当細胞としての機能を総体的にとらえることにある.この際,通常は分裂刺激剤として特異性には欠けるが,再現性や簡便性の点から表1に示す各種マイトゲンを用いる.
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