技術講座 病理
消化管の病理組織検体に対する遺伝子診断
安井 弥
1
,
田原 榮一
1
1広島大学医学部病理学第1講座
pp.529-534
発行日 1998年6月1日
Published Date 1998/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903427
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新しい知見
食道癌と胃癌・大腸癌では組織型が異なるが,遺伝子異常に関しても共通したものとそれぞれに特徴的なものとが存在する.さらに,これらの異常が癌の発生・進展のどの週程に関与するのかも明らかになってきた.遺伝子異常の多くは,ホルマリン固定パラフィン包埋された病理組織検体において検出することができる,それにより,病理診断の補助としての鑑別診断や悪性度診断のみならす,前癌性病変の癌化の可能性や遺伝性腫瘍の同定についての重要な情報を得ることができる.
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