技術講座 生化学
動脈血ケトン体比(AKBR)測定の意義および測定法
加藤 眞三
1
,
福田 正彦
1
,
玉井 博修
1
,
早川 富夫
2
,
加野 象次郎
3
,
渡辺 清明
2
,
石井 裕正
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
2慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
3東京逓信病院臨床検査科
pp.523-528
発行日 1998年6月1日
Published Date 1998/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903426
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新しい知見
ミトコンドリアは細胞内でATPを産生し,呼吸をつかさどる重要な細胞内小器官であり,その機能は細胞の生命力を表す.ミトコンドリアにおけるATP産生能はミトコンドリアの酸化還元状態により規定され,この酸化還元状態が肝臓内のアセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸の比に反映される.これを臨床的に応用して動脈血のこれらのケトン体比(AKBR)を測定することにより肝臓のミトコンドリア機能を測定しようとする試みがなされ,注目されている.
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