けんさアラカルト
喫煙と検査値
村井 善郎
1
1東京都多摩老人医療センター血液科
pp.890
発行日 1995年10月1日
Published Date 1995/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902521
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紙巻煙草(以下タバコ)の成分は,ニコチン,一酸化炭素,シアン化合物,窒素化合物が濃縮して含まれている.その化学成分は極めて多く,約4,000種類が判明している.これらの成分が,主として肺胞から吸収され,急性な薬理作用または慢性の生理・病理的な変化を生体にもたらす.
このことよりタバコが検査値に及ぼす影響は,①喫煙,非喫煙にかかわらず起こしうる変化,②常習の喫煙者に強調されてみられる亜急性の変化,③慢性閉塞性肺疾患,各種癌疾患に代表される慢性変化,に大別できる.検査に影響を与えるものとして問題になるのは①,②であろう.
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