今月の主題 高齢者の臨床検査値
高齢者の臨床検査値
臨床検査値に及ぼす生活習慣(特に食事,飲酒,喫煙との関係)
青木 芳和
1
Yoshikazu AOKI
1
1神奈川県予防医学協会
キーワード:
生活習慣
,
メタボリックシンドローム
,
臨床検査値
Keyword:
生活習慣
,
メタボリックシンドローム
,
臨床検査値
pp.1009-1013
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100712
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食習慣,喫煙習慣,飲酒習慣,運動習慣など,日常の生活習慣の蓄積が臨床検査値に及ぼす影響を職域健診受診者を対象として調査した.その結果,食習慣のうち緑黄色野菜・果物の摂取はWBC,Hb,Hctを減少させ,魚・肉・大豆製品など高蛋白食は血圧を上昇させた.油を使った料理の摂取はγ-GT,TG,GLU,血圧を低下させた.牛乳・乳製品の摂取はBUN,TCを上昇させ,海草・小魚類の摂取はRBCを減少させたが,AST,γ-GT,血圧を上昇させた.飲酒習慣はAST,γ-GT,HDLC,BMI,血圧を上昇させた.喫煙はWBC,Hb,Hctを増加し,γ-GT,TGも増加させたが,BUN,HDLCは減少させた.そのほか,運動習慣はTGを減少させ,HDLCを増加させた.睡眠不足はRBCを減少させ,γ-GT,GLU,SBP,DBPを上昇させた.以上のように,生活習慣は臨床検査値と密接に関連していることが示唆された.〔臨床検査 50:1009-1013,2006〕
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