病気のはなし
ムーコル症
和田 光一
1
,
斉藤 泰晴
1
,
石塚 康夫
1
,
尾崎 京子
2
,
荒川 正昭
3
1新潟大学医学部第二内科
2新潟大学医学部検査部
3新渇大学医学部第二内科
pp.176-181
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902259
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新しい知見
ムーコル症は,白血病などの造血器腫瘍,重症糖尿病,悪性腫瘍,臓器移植,注射用薬物乱用例などでの発症頻度が高く,近年増加している.危険因子としては,免疫不全,白血球数減少,ケトアシドーシス,低栄養,副腎皮質ステロイド薬,免疫抑制薬の使用,鉄過剰状態などが指摘されている.
本邦では,造血器腫瘍に合併する例が多く,多くは剖検診断であり,予後不良である.鼻,眼部に限局したムーコル症は,郭清手術が可能であり,救命しうる.
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