生体のメカニズム 遺伝子の異常・10
筋ジストロフィー
林 由起子
1
,
荒畑 喜一
1
1国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第一部
pp.913-916
発行日 1994年10月1日
Published Date 1994/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902148
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はじめに
“筋ジストロフィー”とは,骨格筋の変性,壊死を主病変とする遺伝性進行性筋萎縮症の総称である.このうちの約6割を占めるデュシャンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne's muscular dystrophy;DMD)の原因としてジストロフィンが発見され,また,特徴的な3塩基繰り返し配列の異常延長を示す筋緊張性ジストロフィーやホメオボックス遺伝子との関連が示唆される顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーなど,近年の筋ジストロフィーに関する分子生物学的研究の進歩は目覚ましい.ここにその主なものを簡単に紹介したいと思う.
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