増刊号 免疫検査実践マニュアル
総論
Ⅱ.免疫学的測定法
5.標識免疫測定法
(5)カウンティングイムノアッセイ
橋本 好一
1
,
太田 抜徳
1
,
櫻林 郁之介
2
1自治医科大学附属大宮医療センター検査部
2自治医科大学附属大宮医療センター総合医学Ⅰ
pp.67-68
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901885
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■測定原理
counting immunoassay(CIA)法は,ラテックスイムノアッセイ(latex immunoassay;LIA)法とフローサイトメトリー(flow cytometry;FCM)法を利用した免疫測定法で,抗原抗体反応によるラテックス凝集をシースフロー中で,光源として用いているレーザー光の散乱強度として検出する方法である.個々の凝集ラテックスを直接カウントし,ラテックス凝集塊の大きさと数から濃度を算出する点が,従来のLIA法との相違点である.
わが国では,PAMIAシリーズ(東亜医用電子)が市販されており,その概要を図に示す1).ラテックス粒子は,シース液の流れに沿ってフローセル中央部を一列に並んで通過する.このラテックス粒子にレーザー光を照射すると,粒子の大きさに比例した前方散乱光が生じる.この散乱光をディテクタで検出し,反応にあずからなかった粒子数M(monomer)と反応により形成された凝集塊の数P(polymer)から凝集度P/T(T=P+M)を求めて,あらかじめ得られた検量線から濃度を求める.
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