臨床医のプライマリ・ケア カウンセリング
結婚に対するカウンセリング
矢橋 弘嗣
1
Hirotsugu Yahashi
1
1大阪市環境保健局,予防課
pp.457-461
発行日 1982年6月10日
Published Date 1982/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206629
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結婚は,男性にとっても女性にとっても一生のうちで最大のイベントであり,その生活の一大変換期であるともいえる。特に女性にとって結婚は,その結婚という言葉の中に一組の男女が社会的に認められた性生活にもとづいて,生殖作用(reproduction)を行なうという重要な要素が含まれている以上,単なる喜びで表現される人生のイベントだけではなく,想像をこえた新しい生活への不安が待ち構えているといっても過言ではないであろう。
結婚は法律上は婚姻というが,厚生省統計情報部の昭和56年人口動態統計(年間推計)によると,昭和56年における婚姻数は78万組で,55年より5,000組ふえるものの婚姻率は6.7(人口千対)で55年と変わらず,明治33年に現在の方法で統計をとり始めて以来最低になると予測されている。
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