増刊号 臨床化学実践マニュアル
II.日常検査における異常値への対応
6.酵素成分
(12)NAG,リゾチーム,グアナーゼ
青木 哲雄
1
1常滑市民病院検査科
pp.148-149
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901519
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N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(N-acetyl-β-D-glucosaminidase;NAG,EC 3.2.1.30),リゾチーム(lysozyme;Lyso,EC 3.2.1.17),グアナーゼ(guanine deaminase;GU,EC 3.5.4.3)は,いずれも加水分解酵素という共通点があるものの,生体における組織分布状態が違うため,これらの酵素活性を測定することの臨床的意義は異なる.また,NAGは尿,Lysoは尿,血清,涙液,GUは血清,のごとく被検試料も同じではない.これらを限られた誌面で紹介することは容易でないが,NAGは1992年に発行された本誌増刊号1)に要領よくまとめられており,またLysoとGUは実施している施設がかなり限定されているため,個々の酵素活性については簡単な紹介にとどめ,NAGの項では,特に尿中成分定量値の臨床的評価を高めるために行われているクレアチニン補正について述べる.
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