Senior Course 血液
リゾチーム
中島 弘二
1
1山口大・第3内科
pp.1352-1353
発行日 1974年11月15日
Published Date 1974/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908770
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リゾチームとは
lysozyme (ライソザイム)またはmuramidaseと一般に呼ばれ分子量14,000〜15,000の強塩基性低分子酵素であり,ある種の細菌の細胞膜物質を溶解する.細胞膜中のN—アセチルグルコサミンとN—アセチルムラミン酸間のβ−1,4結合に作用する.成熟顆粒球および単球にありAおよびB顆粒に含まれphagosome中に放出される.非病原性のMicrococcus lysodeikticusなどをよく溶解する.貪食された他の細菌の殺菌にもある種の役割を持っていると思われるが,詳細は不明である.
健康人の血清または血漿中の測定可能なりゾチーム活性は生体内での顆粒球のturn overによるものであり(図),顆粒球または単球の崩壊によりリゾチームは血漿中にはいってくる.もし正常の3倍以上になれば尿中にリゾチームが出現する.
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