病気のはなし
急性白血病の最近の進歩
白川 茂
1
,
小林 透
1
,
三輪 啓志
1
,
岡 宏次
1
1三重大学医学部第2内科
pp.954-960
発行日 1992年11月1日
Published Date 1992/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901312
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
急性白血病の病型診断には形態学に加え,免疫学的,分子生物学的,さらに細胞遺伝学的マーカーの検索が行われるようになり,実用的なFAB分類も改訂,追加がなされ,また混合白血病のような新しい概念も提出され,診断面の進歩がみられている.一方,治療面においても,急性白血病は近年の多剤併用非交叉耐性交代併用化学療法のような強力治療により,また骨髄移植療法の進歩によって治癒可能と考えられるようになり,治癒指向性治療が専門施設で行われるようになっている.さらに分化誘導療法として活性型ビタミンA(ATRA)による急性前骨髄球性白血病の治療は特筆に値する.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.