検査法の基礎
自動血球計算機における偽性血球減少症
紫藤 忠博
1
,
村上 徹治
2,3
1国立態本病院内科
2国立態本病院研究検査科
3現:国立小倉病院研究検査科
pp.563-568
発行日 1992年7月1日
Published Date 1992/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901206
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サマリー
最近,自動血球計算装置は広く普及し,血球数の測定は容易かつ迅速になった.しかし,時折,偽性血球減少症のため正常な血球数が見かけ上誤認されることに遭遇することがある.このたび,当院で取り扱った症例のうちcoldおよびnon-cold agglutinin型のEDTA依存性凝集素症,寒冷凝集素症,May-Hegglin異常症,血小板衛星現象の各1例,計5例の偽性血小板減少症について,その成因を解説し,血球粒度分布の観察の重要性と,疑わしければ直視法での血球の再検や血液塗抹標本で確認する必要性を述べた.
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