検査ファイル
用語●残気量
福井 順一
1
1自治医科大学臨床病理学教室
pp.1066-1068
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900873
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
[1]概念
肺におけるガス交換は換気,肺血流の両面から維持されている.呼吸器疾患ではさまざまな形で肺が損傷を受け,その機能が傷害される(図1).障害の有無,型,程度を定量的に把握する手段が臨床肺機能検査(表1)である.肺機能検査のうち,肺容量を測定するのが肺気量測定である.残気量は肺気量分画のひとつであり,最大呼出したとき(最大呼気位)なお肺内に残っているガス容積である(図2).
残気量は,肺自身の弾性収縮力,気道閉塞現象,胸郭の収縮力,横隔膜の収縮力などにより規定される.また,年齢,身長,体位変換などの生理的要因によっても影響される(表2).
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.