増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
5章 機能的残気量測定の失敗例とその対応
機能的残気量測定
加藤 政利
1
1日本医科大学多摩永山病院中央検査室
キーワード:
過膨張
,
残気量
,
RV
,
ピットフォール
Keyword:
過膨張
,
残気量
,
RV
,
ピットフォール
pp.232-237
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020232
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残気量とその役目とは
残気量(residual volume:RV)は,最大呼気位でも肺の中に残っている気量を示し,スパイロメトリーのみでは知ることができない.機能的残気量(functional residual capacity:FRC)は,安静呼気位(FRC位)のときに肺内に残っている気量を示す.RVには気道内や肺胞内残気量が含まれ,FRCはこれに予備呼気量(expiratory reserve volume:ERV)が加わって(FRC=RV+ERV)となる.
肺気量分画のうちFRC位は最も安定しているため呼吸機能検査において基準位とされ,若年成人では全肺気量(total lung capacity:TLC)の50%前後のところに位置している.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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