技術講座 生化学
血中ケトン体の測定法
青木 芳和
1
1(財)神奈川県予防医学協会臨床検査科
pp.919-924
発行日 1991年10月1日
Published Date 1991/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900832
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サマリー
血中ケトン体は主に糖代謝が阻害されると脂質代謝が亢進し,その結果増加する.このため糖尿病治療の指標のひとつとして測定されている.また近年は肝予備能の推定に動脈血中のケトン体比(アセト酢酸/3-ヒドロキシ酪酸)が利用されている.
血中ケトン体の測定は,主としてアセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸との反応を触媒する3-ヒドロキシ酪酸テヒドロゲナーゼ反応が用いられている.測定法はNADHの増減を測定する紫外部測定法,アセト酢酸とアゾ化合物を作って発色させるジアゾニウム塩法,ホルマザン発色系を利用する試験紙法がある.ここではこれらの代表的測定法について説明した.
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