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資料
小児ケトン血症の指標としての血中3―hydroxybutyric acidの測定意義
Comparison of Diagnostic Value for The Ketonuria in Childhood by The Measurement of Blood 3-hydroxy-butyric Acid and Urinary Acetoacetate
近藤 穂積
1
,
川崎 浩三
1
,
藤原 元紀
1
,
染井 利英
2
Hozumi KONDOH
1
,
Kozo KAWASAKI
1
,
Motoki FUJIWARA
1
,
Toshihide SOMEI
2
1周東総合病院小児科
2大和病院小児科
1Department of Pediatrics, Syuto General Hospital
キーワード:
周期性嘔吐症
,
3―ヒドロキシ酪酸
,
アセト酢酸
Keyword:
周期性嘔吐症
,
3―ヒドロキシ酪酸
,
アセト酢酸
pp.204-208
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900990
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小児に多く見られる周期性嘔吐症の診断に,従来から用いられてきた尿中ケトン体であるアセト酢酸(AcAc)の半定量と,血中ケトン体の1つである血中3―ヒドロキシ酪酸(3―OHBA)の定量を行い比較検討した.周期性嘔吐症の患児では,尿中AcAc値と血中3―OHBA値とは正の相関を示したが,尿中AcAc値の半定量が陰性でも血中3―OHBA値が高い症例もあり,病状の指標としては血中3―OHBA値のほうが適切であると考えられた.
本症の診断的評価としては血中3―OHBA値で500μmol/l以上を治療の対象とするのが適切と考えられるが,血中3―OHBA値は中枢神経系の発達によって変動するため,その判定には年齢をも考慮する必要があると考えられた.
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