検査法の基礎
血液凝固と抗凝固
鈴木 宏治
1
1三重大学医学部分子病態学講座
pp.911-918
発行日 1991年10月1日
Published Date 1991/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
血液凝固反応は,傷害組織からの出血を阻止するための生体防御反応の一つである.凝固反応では,主に傷害組織や,そこに粘着・凝集した血小板などの細胞上に凝固因子が集合し,多分子複合体を形成してフィブリン血栓が形成され止血する.他方,血管内には,多数の抗凝固因子が存在し,過度の凝固反応は制御調節されている.出血症や血栓症は,先天性あるいは後天性の原因による両反応系の過度のアンバランスによって生ずると考えられる.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.