病気のはなし
大腸癌
吉田 公彦
1
,
船橋 公彦
1
1東邦大学医学部外科学講座一般・消化器外科分野
pp.582-589
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209342
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
●大腸癌はわが国において最も患者数が多い癌である.
●大腸癌の治療は2000年以降大きく進歩し,現在早期癌に対しては内視鏡的治療が,また進行癌に対しては手術が第一選択である.
●手術においては,これまで永久人工肛門の造設が必須とされてきた肛門近傍の癌に対しても肛門温存が可能となり,また低侵襲治療としてのロボット支援下腹腔鏡手術が2022年より全ての大腸癌に対して保険診療で施行可能となった.
●切除不能・再発大腸癌の治療の主体は薬物療法であり,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場で生存期間も著明に延長している.
●診断面でも,医療機器の精度向上や開発によって正確な診断が可能となっている.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.