FOCUS
個別識別符号を用いたホルマリン個別管理システムの構築・運用
五十嵐 大士
1
1東京都立多摩総合医療センター検査科
pp.579-581
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209341
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はじめに
ホルマリンは常温で気体であるホルムアルデヒドを水に溶解させたものであり,病理組織検体の固定液として,広く用いられている1).ホルマリンは「毒物及び劇物取締法」において劇物に指定され,特定化学物質障害予防規則において作業環境測定を求められる物質である.ISO 15189の審査や病院機能評価においては,適切なホルマリン管理体制整備が要求される.当院では,病理検査室でホルマリンの施錠管理や在庫数管理を行っている.院内規定では,外来・病棟に対しては病理組織検体を採取する当日にホルマリン容器を払い出し,当日中に使用分・未使用分を全て病理検査室へ提出・返却することとし,手術室に対してはホルマリン容器を定数配置し,不足分を手術室からの請求に応じて補充している.病理検査室主体で年間使用量2万個を超えるホルマリン容器の適切な管理を行うため,個別識別符号を用いたホルマリン管理システムの構築と運用を行った.
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