病気のはなし
急性糸球体腎炎
斎藤 彰信
1
1東邦大学医療センター大森病院腎センター
pp.694-699
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208729
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Point
●感染症後の浮腫,乏尿,血尿を生じた場合には急性糸球体腎炎を疑う必要がある.
●溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)の発症頻度は生活環境の改善と抗生物質の普及から減少傾向である.治療の基本は対症療法で,通常は自然寛解する.臨床経過が典型的ではない場合に,確定診断目的や他の腎疾患との鑑別目的で腎生検を行う.
●一方で,ブドウ球菌持続感染中に発症するIgA優位沈着性感染関連糸球体腎炎が増加傾向である.糖尿病などの背景疾患がある高齢者に多く,腎予後は不良である.
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