今月の特集 典型例の臨床検査を学ぶ
急性糸球体腎炎
岡林 佑典
1
,
横尾 隆
1
1東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
溶連菌感染後急性糸球体腎炎
,
PSAGN
,
尿沈渣赤血球
,
尿蛋白
,
C3
,
抗ストレプトリジンO
,
ASO
,
抗ストレプトキナーゼ抗体
,
ASK
Keyword:
溶連菌感染後急性糸球体腎炎
,
PSAGN
,
尿沈渣赤血球
,
尿蛋白
,
C3
,
抗ストレプトリジンO
,
ASO
,
抗ストレプトキナーゼ抗体
,
ASK
pp.676-679
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202752
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初診(診察)時症状・所見
患者は37歳,男性.既往歴,家族歴に特記すべきことなし.2週間ほど前に39℃台の発熱,咽頭痛などの感冒様症状が出現し,近医から総合感冒薬と抗菌薬が処方された.症状は一度軽快したが,3日前から全身倦怠感と肉眼的血尿が出現した.また,排尿回数と1回尿量の減少,下腿浮腫も自覚し,3日間で約5kgの体重増加を認めたことから東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科(以下,当科)を紹介され受診した.
診察では血圧184/108mmHgと高血圧を認めた.また,眼瞼は浮腫状で下腿には圧痕性浮腫も認め,心音でⅢ音,呼吸音で下肺野に湿性ラ音を聴取した.胸部CTでは心拡大と胸腹水貯留を認めた.
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