連載 人の心に寄り添う医療人になる・24
人の心に寄り添う「幸福学」・2
前野 隆司
1
,
山藤 賢
2
1慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科
2昭和医療技術専門学校
pp.122-132
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207059
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[前号(1月号)より続く]
仲間の力
山藤:先生のお話や書籍には本当に共感するところが多いです.最近では先生の書かれた本『実践・脳を活かす幸福学 無意識の力を伸ばす8つの講義』(講談社,2017年9月刊)を読ませていただいて,幸せになるために,まず「自分を知る」というところと,そこから入る「世界を知る」という2つのステップにとても共感しました.ここには,実は自分を知るところでつまずいている人が多いとあります.僕も同感でして,どのような自分であるか,どのような自分になりたいかを,これまでのこの対談に出ていただいた智慧の賢人たちの言葉や,そこからの気づきによって考えてもらえたらと思って,この連載をやってきました.そして,連載の第1回目に,僕が書いた「医療人としての感性を高める〜「感じる」を「信じる」,そして「考える」〜ということ」(本誌44巻1号)の中で,臨床検査技師を取り巻く「世界のシステム」という図を掲載しています(62頁).臨床検査技師のいまの教育は,臨床検査技師としてのスキルを高めていくことに終始しがちであります.しかし,臨床検査技師という枠の外には医療人という大きな枠があり,その外には社会という人間のシステムがあって,その外には世界(宇宙)がある,という価値観で外の世界とつながっていくと,より豊かな臨床検査技師になって戻ってくることができる,ということを言いたくてこの図を作ったんです.
前野:はい,その通りですね.似ていますね.
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