婦人ジャーナル
家庭の幸福
山主 敏子
pp.89
発行日 1971年1月1日
Published Date 1971/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204062
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若い女性は結婚をいそぐ。25歳を過ぎるともうあせり出して,いいかげんなところで我慢しようと思いはじめる。若さと美しさが衰えない前に,少しでも高く自分を売りつけようと躍起なのだ。そして愛情もない男性と生涯をともにするために結婚する。こんな傾向は仕事をもたない女性に多い。それというのも結婚が永久就職という考えがあるからだ。
この考え方には根本的な誤りがある。夫は妻を扶養するものだときめているから,結婚と就職を同じ次元で考えるのだろうが,男女が同権であるかぎり,妻にもまた夫を扶養する義務がある。夫が病気になったり失業したりして収入がなければ,妻は夫を養っていかなければならない。"こまったわね,どうしましょう"と,オロオロ愚痴ばかりいうより能のない妻だったら,夫はまったく不幸である。妻は一生夫のお荷物でしかない。
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