病気のはなし
大腸癌
喜島 一博
1
,
森 美砂子
2
,
田中 淳一
1
1昭和大学藤が丘病院 消化器・一般外科
2昭和大学藤が丘病院 生理機能検査室
pp.448-453
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206448
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Point
●大腸癌の発生機序として,前癌病変として腺腫が発生し,腺腫の一部が癌化する説(adenoma-carcinoma sequence説)と,正常粘膜から腺腫を介さずに癌化する説(de novo carcinoma説)がある.
●わが国の死因第1位は悪性新生物であるが,大腸癌はそのうち第3位であり,大腸癌を原因とする死亡数は年間48,000人を超えた.特に女性の癌死因の1位である.
●ごく表層の癌であればリンパ節転移の可能性はなく,内視鏡的切除で根治が望める.一方,遠隔転移を認めるStage Ⅳ症例の5年生存率は2割を切る.早期発見,早期治療が重要である.
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