技術講座 生化学
血糖測定における解糖阻止剤の使いかた
中島 弘二
1
1聖路加看護大学
pp.1150-1154
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204703
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
従来の血糖測定用解糖阻止剤NaFは解糖阻止が発揮されるまでに2時間かかり,平均8mg/dlのグルコース値の低下がみられる.これに対し,ここでは新しい解糖阻止法としてpH低下法とD-マンノース法について紹介した.pH低下法は24時問までほとんどグルコース低下はなく,D-マンノース・NaF併用法も同等の成績を示した.D-マンノースを単独で使用することにより,作用時間は短いが,電解質など他の生化学検査用のサンプルとしても使用でき,従来の阻止剤にはない利点がみられた.それぞれの方法の問題点,注意点についても述べた.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.